馬像製作の魅力
2022年3月30日に「銀の馬車道モニュメント」として、荷馬車製作の機会がありました。
弊社では3回目の馬像作品です。毎回、悩むのは馬の種類です。日本は古くは明日香の時代に
東北の蝦夷の国から、朝廷に「南部馬」が納められています。「南部馬」は当時から。大型馬
強健で賢い性格をもち、当時の貴族や武将に重宝がられたといいます。源義経・明治天皇の愛馬も
「南部馬」です。日本の馬は背が低くポニー的な馬ばかりで、映画で見るようなアラブ馬みたいな
スタイルではなかった?と言われますが、「南部馬」はアラブ馬に近しいスタイルで、競走馬でも
名を残している「盛号」とういう名馬もおります。明治に入り馬の改良とともに外国産馬とかけられ
「南部馬」の純血は少数となり現在では、その血を受け継ぐ馬は僅かと言われております。
その「南部馬」をモデルに製作しました。原型から仕上げ彩色まで、特に顔部分・鬣・筋肉と表現
を演出するのに時間がかかります。最後の作業の彩色では何色もの調色で表現し、つや肌・目が
入りますと、一変して生きている感じがして、夜に対面するとゾックと致します。生あるものの
製作は例え造形物であっても、目が入ると魂が入るようで毎回その凄さを感じさせていただきます。
製作者冥利に尽きます。こういう機会を頂きましたことに感謝でしかありません。
何かの機会に、観にいって下されば幸いです。